THE・GEESE尾関が深く語るブログ

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トコブシについて語る6

声のする方向へしばらく走ると急に視界が開けた。
そこにはドライブインシアターが限りなく広がっていた。ドライブインシアター特有のなんとも言えない臭いが鼻をつく。スクリーンではアポロ13が聞こえるか聞こえないかの音量で流れていた。由美子は急に不安になりそれぞれの車に走り寄りこの音量で内容を把握できるのかひたすら聞いて回った。
『この音量で大丈夫なんですか?本当にわかってますか?』『なんだこいつ』『今はそんなことどうだっていいんです!音が!』『たかし、やばいよこいつ』『きちんと理解できないと!映画ってそういうもんでしょ?』『たかし無視しちゃいなよ。まじ危ない』『私の話を聞いて!!』 由美子はバンパーを力いっぱい蹴り上げ、エアバックを飛び出させると火のような勢いで再び森の中へ戻っていった。由美子は今までにない力が湧いてくるのを感じていた。由美子の中で何かが変わり始めている。スクリーンにうつるケビンベーコンは全く何を言ってるかわからなかったがのどのあたりの肌が綺麗だった。由美子は今までより少しケビンベーコンを好きになった。続く

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トコブシについて語る5

『肩が抜けた?!』由美子は肩が抜けた感覚を覚え跳ね起きた。肩は抜けていなかった。仮に抜けていたとしても一人で肩をはめ込む技術を由美子は持っていた。由美子は残念そうに肩をすくめると再び西北西に向かって歩き出した。
森に入って今日で15日目。日にちを表す腕のナイフの傷は15本に達していた。とにかく人がいる場所へでなければ。 とその時だった。微かに遠くで人の声が聞こえたように由美子は感じた。由美子はライオンに似せた歩き方をやめ二足でその方向に走り出した。 由美子は久々に興奮していた。これで家に帰れる。家に帰ってしらすを食べれる。由美子は足の回転速度を上げた。
続く

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