THE・GEESE尾関が深く語るブログ

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トコブシについて語る2

 気がつくと由美子は先ほどまでいた喫茶店へと戻り始めていた。あんなに「なじめない」、「おしゃべりがぞっとする」などと言っておきながら、やはり家に帰ってもする事が無かったという理由だけで戻ってしまう自分。そんな自分が由美子は好きだった。
 近くにあった放置禁止の紙がはってある誰の物か分からない自転車にまたがると喫茶店へと走り出した。
 春の風が由美子の頬をそっとなでて行った。由美子は手放し運転をすると目をつぶった。春の陽気に誘われてそうしたくなったからだ。 
 
 由美子が目を覚ましたのは病院のベッドの上だった。ベッドからおきあがると激しい痛みが全身を貫いた。
 「あなたは5日間も寝ていたのよ」
 隣のベッドにいた女性が由美子に話しかけてきた。
 「あなたは・・・?」
 「私は黒木メイサ」
 嘘だ。由美子は反射的にそう思った。黒木メイサがこんなところにいるわけが無い。それにその女性の枕もとには「馬場崎幸枝」とかかれたネームプレートもあった。女性はそんな由美子の表情を読み取るとこう言った。
 「ばれたらしょうがないわね。私は黒木メイサじゃないの。よろしく」
女性は握手をしようと骨折している右手のギプスを差し出した。が、すぐに自分の間違いに気付き照れたように慌ててその手を引っ込めた。
 「今のブログに書かなきゃ」そうつぶやくと馬場崎という女性はいびきをかき始めた。
 由美子はナースコールを押すとベッドの脇にある水差しに手を伸ばした。時計を見ると午前4時を回っていた。
 これからどうなってしまうのだろう。由美子は言いようの無い不安にかられたままナースが来る前に深い眠りに落ちていた。
 
 * このお話は今後も定期的に続けます。最後までお付き合いください。
 
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コメント


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タイトルの意味がまだわからないですねー
そこらへんも楽しみにしています

致死性りぷとん | URL | 2007年08月21日(Tue)13:36 [EDIT]


この話続きがすーごい気になります(笑)。

R | URL | 2007年08月21日(Tue)19:07 [EDIT]


小説

読ませていただきました!声に出して読みました★
由美子はいったいこれからどうなるんでしょうね~気になります^∀^
私も趣味で小説を書きますが、最後まで書き上げるのが苦手でいつも半端なままお蔵入りになってしまいます。
『言いようのない不安にからまれたままナースが来る前に深い眠りに落ちていた』でとどめているところが、私的にお気に入りです♪そういうどこか謎めいた括り方好きです~
続き楽しみにしてます。最後まで書き上げて下さいね!!

☆★☆サマンサ☆★☆ | URL | 2007年08月23日(Thu)16:03 [EDIT]


 

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